Wednesday 29 July 2009

プロヴァンス小紀行(1) プロヴァンスとは?

今回、訪れた地方ですが、一般に"プロヴァンス"と呼ばれているところです。では、具体的にプロヴァンスとは地理的にフランスのどのあたりに位置するのかというと、これまではっきりとは知りませんでした。

念のため、Wikipediaで調べてみると、かつては某伯爵の領地で、現在の行政区分にあてはめると、Provence-Alpes-Côte d'Azurの大部分に相当し、西はローヌ川(Rhône)、東はヴァル川(Var)によって区切られた地域だそうです。しかし、文化及び観光の視点から眺めたとき、さらに広い地域にプロヴァンスは広がっているようです。すなわち、西は、ローヌ川を越えて、ヴィドゥールル川(Vidourle)に至り、現在のガル県(Gar)、アルデッシュ県(Ardèche)、そしてドゥローム県(Drôme)のそれぞれの南部分を含むとされています。

ただ、今回、私が携行した『GEOGUIDE Provence』(Gallimard出版)という観光案内書では、上記よりやや狭い地域がプロヴァンスとして定義されていて、単純に、アルプ・オートゥ・プロヴァンス(Alpes-Haute-Provence) ブッシュ・ドゥ・ローヌ(Bouches-du-Rône)、そしてヴォークリューズ(Vaucluse)の3県が含まれているだけでした。

そのため、観光地としてのプロヴァンス地方は、上記3県と考えていいでしょう。(参考までに、『木を植えた男』(JEAN GIONO 『L'homme qui plantait des arbres』)舞台となった地域は、この地方のすぐ上(北)に位置します。)

プロヴァンスの特徴として挙げられるのは、まず、かなり野生的な地域であるということ。海、山ともに、素晴らしい自然の造形美に出会うことができます。ただし、プロヴァンスに含まれる地域で海(地中海)に面しているのは、マルセイユとその近郊のみです。トゥーロン、サン・トロペ、カンヌ、ニースなどは、一般にプロヴァンスには含まれません。

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