Thursday 31 January 2013

2013年注目のドイツSL関連イベント(その1)

ウルム鉄道友の会のサイト上の予定表を見ると,今年も各地で様々なイベントが予定されていますが,個人的に注目しているのが,4月27日に予定されているポーランドのウォルスチン(Wolsztyn)機関区で行われる蒸気機関車のパレードです.当日は,ドイツのコットブス(Cottbus)とウォルスチン間に01形と35形の重連01 509 (PRESS) + 23 1019 (35 1019-5))によって牽引される特別列車が,ラウジッツァーSLクラブによって運行されますが,座席指定の乗車券をオンラインで購入することができます.(01と35の重連というと,こんな感じでしょうか.)

ラウジッツァーSLクラブのサイトの説明によると,毎年,世界中の蒸気機関車ファンを集めている同イベントですが,ポーランド国鉄(PKP)の経営改善のために,将来廃止される可能性があるとのことです.(SLパレードの様子を撮影した写真のサイトがありました.ページ上のKurze Filmaufnahmeをクリックすると,動画を見る事ができます.
  • ラウジッツァーSLクラブのサイトはこちらから.
  • 上述の特別列車のオンライン予約サイトはこちらから.(英語ページ).(なお,日本から予約する場合は,代金を先方(TiXOOというオンラインチケット販売業者)の銀行口座に振り込むことになります.)*1)
  • ラウジッツァーSLクラブによって運行される特別列車の乗車券は,ドイツ国内では特定の旅行代理店他で購入することができますが,それらのリストはこちらです.(郵便番号(PLZ)毎.例えば,コットブスで購入可能なポイントは,こちらです.) 

特別列車は,A(コットブス)とB(ウォルスチン)間で運行されます.

*1) 銀行振込による購入の場合,手数料として3.5ユーロが乗車券代に加算されます.送金が確認されると,メールで以下のような乗車券へのリンクが送られてくるので,印刷し,当日持参します.

Tuesday 29 January 2013

ドイツ連邦議会議長によって引用されたカミュの言葉

"L'homme n'est rien en lui-même. Il n'est qu'une chance infinie. Mais il est le responsable infini de cette chance."

先日,ベルリンの連邦議会で,エリゼー条約締結50周年を記念して開催された独仏合同国会の冒頭,ノルベルト・ランメルト(Dr. Norbert Lammert)連邦議会議長が演説の中で引用したカミュの言葉です.

恐らく,正確で綺麗な日本語の訳が存在していると思うのですが,見つからなかったので,以下は拙訳です.

「 人間は,それ自体,無に等しい存在だ.彼は,単に無限の可能性でしかないのだ.しかし,彼はこの幸運に対する無限の責任を負っているのだ.」

ところで,この祝賀気分に彩られたイベントの最後に両国の国家が演奏されましたが,フランスは,もちろんラ・マルセイエーズ,そして,ドイツはというと,再統一前の西ドイツの国歌の第三節が歌われました.再統一後は,この第三節のみがドイツ連邦共和国の国歌であり,「ドイツが世界でNo.1」という,あの有名なセンテンスは,少なくとも公式の場では歌われることはありません.

Wednesday 23 January 2013

プラントを最悪の事態から救ったアルジェリア人警備員

アルジェリアの日刊紙エル・ワタンのニュースレターに掲載された記事Hommage à Mohamed Amine Lahmarより.

モハメッド・アミンさん(Mr. Mohamed Amine, 26歳)は,事件現場の警備員の一人で,プラントのゲートの警備担当でした.

ゲート付近に武装集団が表れたのは,イナメナスの空港へプラント職員を乗せたバスが出発した直後でした.武装集団の銃撃を受けたバスの警護隊は応戦し,そばに居た警護員も直ちに彼らに合流しました.アミンさんはすぐにゲートを封鎖し,プラントが攻撃を受けているとプラントの管理本部に連絡,管理本部は直ちにプラント全体の運転を緊急停止しましたが,アミンさんは銃撃により命を落としました.命を賭けたアミンさんの働きにより,武装集団が当初目論んでいたプラント全体の爆破は阻止されました.もし,プラントが運転を続けていて爆破された場合,その犠牲者の数は数百人にのぼり,周辺数キロにわたり被害が及んだと考えられます.

記事は,プラントを再稼働するように武器をつきつけて脅す武装集団の要求を頑として拒否した職員たちの姿勢についても言及しています.

以上が記事の要約です.犠牲者の方々に対し心より哀悼の意を表します.

Wednesday 16 January 2013

アルジェリアにおける邦人拉致 - 現地報道から

丁度今届いた,アルジェリアの日刊紙El Wtanのニュースレターによると,南部のTiguentourine(In Aménas)という所にあるSonatrach-BP-Statoilのキャンプが武装集団に襲われ,JGC(Japan Gas Corp. =日揮)の日本人職員一名と二名のフランス人が誘拐されたとのことです.この情報は目撃者によるもので,同じ記事はロイターのニュースの内容も紹介しており,そちらは,日本人五名,フランス人一名の計六名が拉致されたとしています.

被害者は,武装勢力の4WD車に乗せられ,そのまま拉致されました.また,武装勢力の急襲後,当該キャンプの警護隊隊長を含む二名の英国人および一人の警察官(現地人)の死体も確認されています.なお,武装勢力のメンバーの言葉のアクセントは,リビア人のものだったという証言もあります.

事件を受けて,現在,同地方に存在する複数のガスプラント関連のキャンプでは動揺が広がっており,外国人は当局からキャンプの外には出ないように指示が出されています.また,外部との連絡をさせないために,当局により職員の携帯電話が没収されたそうです.(手引きをしたスパイが居るかもしれないという疑いからの措置かも知れません.)

以下,記事のURLです.記事の日付は,現地時間1月16日10:53.同日12:15に更新されています.(オリジナルの記事に現地の地図が挿入されています.)

http://www.elwatan.com//actualite/in-amenas-trois-ressortissants-etrangers-enleves-a-tiguentourine-16-01-2013-199732_109.php 

追記(21:41)

現地時間で今日の昼(12:45)に放送された仏独の共同テレビ局ARTEのニュース番組ARTE Journalでも,事件について簡単に触れられていました.それによると,上記のEl Watanの記事の情報に加えて,現在,アルジェリアではテロリストの掃討オペレーションが実施されている最中であり,そうした状況下で発生したとのこと.

http://videos.arte.tv/fr/videos/arte-journal--7247600.html

Saturday 5 January 2013

オーストリア鉄道開業175周年記念特別列車の旅(ビデオ)

昨年,ブレゲンツからウィーンを経てパッサウまで,オーストリアを縦横に巡った8日間の特別列車の記録.美しい自然とウィーナーヴァルツを背景に,20台もの蒸気機関車が特別列車を牽引しました.ゼンメリング線を始めとして,通過した各地の,オーストリアの鉄道史にとって重要な歴史的エピソードも交えた構成はとても分かり易く,88分にも及ぶ作品ですが,飽きさせません.ドイツ南西放送(SWR)制作.
なお,番組の最後で,転車台に乗った01 533がたっぷりと映されていましたが,このシーンが撮影されたアンプフルヴァンク機関車公園(LOKPARK AMPFLWANG)へのリンクは,こちらです.この施設は,オーストリアで最も多くの機関車を保存しており,その数は凡そ100台にのぼるそうです.